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: メールの送信と表書き(envelope) : メールの構造 : ヘッダ

本文

本文は基本的にはフリーフォーマットです。 しかし様々な言語(日米英仏独中台韓朝越泰亞…)、あるいはテキスト以外のデー タ(画像や音声、コンピュータプログラム、バイナリデータなど)を扱うにはそれ では具合が悪いので MIME (Multipurpose Internet Mail Extentions)という規 格が定められています11。 非常にいいかげんにいうと、あらゆるデータをすべて ASCII 12のみのテキストデータに変換してメールに埋めこみ、読み手のメーラ側で元のデー タを自動復元する、という約束事だと考えればよいかと思います。

メールに Word や Excel のファイルを添付して送るのに も、この MIME を利用しています。先のメールの本文中に


    ----Next_Part(Tue_Feb_13_02:27:41_2001_203)--
    Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp
    Content-Transfer-Encoding: 7bit
...
    ----Next_Part(Tue_Feb_13_02:27:41_2001_203)--
    Content-Type: image/jpeg
    Content-Transfer-Encoding: base64
    Content-Disposition: attachment; filename="hotaka1.jpg"
という一見わけのわからない文字列が並んでいるのは、この MIME のオマジナイです。 この場合
Content-Type: Text/Plain; charset=iso-2022-jp
はベタのテキストで 日本語の文章が書かれている
Content-Type: image/jpeg
は JPEG 形式の画像データである
ことを表しています。 というわけで先のメールを Netscape Messenger で読みますと MIME を解釈して 自動的に元データを復元しますので
\scalebox {0.37}{\includegraphics{netscape.eps}}
こんな風に表示されます。このように最近のメーラは賢い 13ので一般の利用者は MIME のような内部構造を知っておく必要はなく なりました。たとえば、この例でいえば、直接メールに画像が張り付けてあると 利用者が考えていても、メールをやりとりするのに支障はないはずです。 けれどもメール管理者はこういった細かいところもある程度理解しておく必要が あるでしょう。

しかし MIME によって各種のデータをメールで送れるようになったために、コン ピュータウイルスがメールに便乗して蔓延できるようになった、ともいえます。 世の中、良いことばかりではないですね14



Hiroaki Nagoya
nagoya@cc.hit-u.ac.jp