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: 現状の把握と将来計画 : メール管理者の仕事 : 共有アカウントについて

利用者窓口

利用者のみなさんに使ってもらわなければ、メールシステムを運用している意味 がありません。というわけで窓口業務は重要です。問い合わせの内容は、おおざっ ぱにいって以下のようなカテゴリに分けられます。

ローカルな情報
ドメイン名・メールサーバ名・DNSサーバのアドレス・利用規則など、サイト(メー ルサーバ)に固有な情報の問い合わせです。これらの情報は WWW などでの広報を 充実させることにより、利用者がいちいち問い合わせをしなくてもよいような環 境を整えるべきですね32
メーラについての相談
利用者の方が使っているメーラの操作方法や設定方法についての問い合わせです。 メーラの基本的機能というのはたいていどれでも同じですから、理論的にはそう 難しい質問ではないのですが、いかんせんインターフェースや用語がメーラごと 33にバラバラなので利用者が納得するような答え方をするのは(筆者には)けっこう 難しいです。

利用者が自由に好みのメーラを選択できる点がインターネット上のメールシステ ムの利点なのですが、業務などで使う場合は割切ってしまってどれかひとつお勧 めメーラを決めてしまう、というのも手かと思います。というわけで現在のと ころ、情報処理センターではとりあえず Netscape Messenger 4.x を標準メーラ として推薦しています34

技術的なトラブル
「メールが送れません」、「メールが読めません」、「メールが消えてしまいま した」といったトラブルについての相談です。経験上 99% はメーラの設定ミス か操作ミスです。というわけでメーラの設定や操作を確認すれば解決するのです が、電話などではなかなか状況が把握できなくて、的確なアドバイスをすること がなかなか難しい質問分野です。

稀にはネットワーク系のトラブルが原因のこともありますので、このような場合 はネットワーク管理者と連絡をとって解決に努める必要があります。 ちなみに、情報処理センターではメール管理者とネットワーク管理者は兼業なの で、ぶつぶつと独り言をいいながら対処することになります。

コンピュータウイルスに感染してしまいました
メーラの高機能化に伴い、メーラの機能の穴を突いて蔓延するコンピュータウイ ルス(あるいはワーム)が続々と登場しています。というわけでウイルスに感染し てしまう利用者の方がけっこうな数で存在します。幸い世の中で流行っているウ イルスについては WWW 上に資料や駆除方法などが豊富に公開されていますので、 この手の質問には、そうした情報へのポインタを示して答えとしています。

個人的には簡単にウイルスに感染してしまうようなマヌケなメーラ(あるいは OS)を使うのが間違っている、と思うのですが、そういう製品が世の中の標準に なってしまっているのが哀しい現実です。しかたありませんから、平凡ですが

といった「お約束」を守って暮らしましょう。

なお、近頃ではメールサーバ上でメール内のウイルスチェックをおこなう製品も ありますので、情報処理センターでも導入を考えるべきかもしれません。

人間的なトラブル
パスワードが流出して他人にメールを読まれてしまった、メールアドレスを詐称 された、不幸のメールが届く、イヤガラセメールが大量に送られてくる、などと いった人間同士の関係に起因するトラブルです。 個人的にはあまり深入りしたくない質問分野なのですが、やむをえないときには といった対応をしてお茶を濁しています。



Hiroaki Nagoya
nagoya@cc.hit-u.ac.jp